ロクデナシ/為平 澪
 
らくるのかという勢いで僕に抱きつく母。もう三年も前に買ったほころびた服で、散髪も行っていないのび放題の白髪。�こんな母に誰がした!!�僕は、自分の力のなさを恨み、父への怒りをあらわにした。
「父さんは、何処にいるの?」
「自分の部屋でお酒を飲んでいるわ。」
「そう・・・。」
 僕は父さんの部屋の襖を思いっきり開けた。
「父さん、なぜ父さんは母さんの気持ちがわからないんだ!何に考えてるんだよ!自分のやってることわかってんのかよ!母さんがどんな思いで暮らしてるか知ってんのか!」
と言うと、父は背を向けたまま
「お前、父さんの事どう思う・・・。」
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