ロクデナシ/為平 澪
ていた。
気がついた時、一番始めに見えたものは白い天井だった。
左手がドクドク痛んで目をやると包帯が巻いてあった。石腹が重いのでそっと頭をあげると、父さんがうつむいて眠っていた。病院だった。父さんが運んだらしい。
僕は起き上がろうとしたが体だがだるくて動けなかった。
「安定剤が効いている。あんまり動かない方がいい。」
眠っていると思っていた父が、うつむいたまま低い声で言った。
「お前どうして自殺しようとした?」
という父の問いに答える気力もなかった。
�僕にはもう人間的価値がないんだよ�とは言えず
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