ロクデナシ/為平 澪
 
その頃『世界に一つだけの花』という曲が流行した。
��1にならなくてもいい
  もともと特別な only ONE�

 それはそれでいいだろう。それはそれでそう思えれば幸せだろう。
 でも僕は�1になりたかった。安隠とした平単な毎日に自分を置きたくなかった。


 「この中で全国模試三位の人間がいる。――溝口泉くんです。」
 あたりまえといえば、あたりまえの結果だった。僕は凡人とは違う。かといって天才でもない。でもより完璧に近い人間になろうとする努力をおこたっているわけではない
 ――�1になら
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