hello,goodbye/崎山郁
 

突きあたりを曲がってすぐ

煙草を買いに夜、走った
スカートの裾を翻して
街灯の容赦ない光りが
アスファルトを粉々に砕いていく

散らばった
思ったより寒かった
何も感じなかった
思い出すのはいつも
あのときの二人だった
けれども間近に夏

無数の足音を数えている
絡まった靴紐

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