めくらねこ/はるな
 

めくらねこ、おいで
なにかの冗談みたいだね
今日が昨日のつぎの日だなんて
じゅうたんのしみを舐めている
めくらねこ、かわいいね
おまえたちが死ぬところを
きっと見ていてやるからな
そんなことを考えているのを
わかっているみたいに
ねこたちがじっと見つめてくる

なにかの償いのつもりで生きているのが
そもそもまちがっているのだ


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