NEKOTALGIA・? <月夜の晩に 哭く声は>/南無一
月夜の晩に
遠くで
猫が
鳴いています。
それは 激しく
狂おしく
まるで
赤ん坊の 泣く
声のようでも
ありました。
月夜の晩に
哭く声は
猫のようでも
赤ん坊のようでも
ありました。
月夜の晩に
哭く声は
いたたましくも
かなしくて
呪いのようでも
ありました。
たましいを
ふりしぼる
あの声は
耳の奥にも
こころの底にも
沁みました。
暗闇の地の底から
わきあがってくる
あの声は
いったい
何者が
哭いて
いるのでありましょう?
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