NEKOTALGIA・? <真夜中に鳴く猫>/南無一
 

猫は
誰知らずに ひっそりと
夜中じゅう 鳴いているのです

ただひっそりと つつましく
哀しく 鳴いているのです

まっくら闇夜の
その空に
かぼそい三日月が
突き刺さり
そのきらめきを宿した
猫の眼が
つよく妖しく 光ります

何を そんなに 求めるものでもなく
何を そんなに 探すものでもなく
猫は ただ無心に 鳴くのです

狂おしいばかりの
その鳴き声に
わたしの こころは ただ おろおろと
慌てふためいて
眠ることさえ できません

夜中じゅう
何故 そんなにも
狂おしく
猫は
鳴いているのでしょう?



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