Creep/jin
トム・ヨークはメンマを知らないだろう?
あなたに会いたいよ
このおれを見てほしいんだ
茶碗を持って泣いているおれを
どうして何もかもうまくできないんだろう?
どうして人が人を傷つけて、
おれもまた、同じようなことをしてるんだよ
本当はあれ以来ずっとCreepが爆音でかかってるんだ
何回も何回も聴いて、もうわけなんかわからないんだよ
「ハンカチならあるよ」
赤い布きれが眼前でひらひら舞っている
顔を上げると、金髪の少女が僕の傍に立っていた
少女は人懐っこい大きな瞳で僕の顔を覗く
左の頬や口の回り
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