「自称詩」赤い疑惑/花形新次
 
僕が本当に愛した人は
父の血だけで繋がった妹でした
僕はそのことを知らずに
彼女を愛しました
彼女も僕を愛してくれました
二人の愛はプラトニックなものでした
それは彼女が18歳で病死するまで
ずっと続きました
将来を悲観して海に身を投げた
彼女を助け、抱きしめて口づけしたのが
僕にとっても
彼女にとっても
初めての口づけでした
ずっと彼女の影を引きずって
生きてきましたが
アウトレイジでようやく吹っ切れました



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