鎖骨の奥のあなた/
ベンジャミン
あなたを想って
一つ一つ記憶を浮かべていたら
どこからか笑い声が
鎖骨のくぼみに頬を近づけて
澄んだ胸を押さえると
その声が
自分の中の空洞で響いていることに
気づきました
その空洞をあなたの記憶で
いそいで塞いだのに
ほてった鎖骨が恥ずかしくて
もう笑い声は
全身から聞こえてきました
みんなあなたのせいなのに
あなたは鎖骨の奥に隠れていて
それは結局
嬉しいという意味でした
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