棺桶工場/はるな
 

星はながいことひかって
ねむるように消えた
わたしたちは棺桶工場のすみにすわって
それをながめていた
とてもとおくながいところを
物語がながれていくのや
歌うたいたちがはじく音符がこぼれていくのを

ここより 低い場所がなければいいね
願ったか 祈ったか もうわからないが とにかく
うす暗い棺桶工場もいまは穏やかに黙って
棺桶になるまえの木枠がばらばらと眠っている
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