歩道橋の上から/番田 
 

私は高校生の頃
誰がケンカが強いのかをいつも考えていた
卒業するその日まで 考えていた
そして 最後の日にいつものように校門をくぐると
それは 終わった

あれから 私はどこを歩いてきたのだろう
教室で授業を受けていた 幼かったころの私の姿
まだ 少なからずも 可能性を留めていた 私の希望
春になると 好きな女の子の向こうから 光が差し
あまり面白くなかった 授業の言葉が響いていた

私は良く 家に帰るとき
行く当てもなくツタヤに寄った
ツタヤには小学生の頃の 知り合いや
中学の頃の知り合いがいた
そして 流行の音楽が店内に流れていた

休みの日には
隣町
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