GW、渋谷で友達と/番田
らなかった。そして、そんなことはどうでもいいことのようにも思われた。私は話を聞きながら以前六本木のHUBというバーで話したことのあるウェールズ出身の男のことを思い出していた。彼は何年も日本に住んでいて、こちらで嫁をもらおうと、横に座る日本人を必死でナンパしていた。しかし、関わったことのある色々な外国人の例に漏れず、私には、彼があまり面白い人間のようには思えなかった。
時間が来て、会場に向かって歩いていると、渋谷を行き交う人はあまり統一性がある感じではなかった。マクドナルドで騒いでいる若者たちにしても喫茶店にいるおとなたちにしても、よく見れば誰もが深い関わり合いもなくひとりぼっちだった。それは
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