「笑えないから」/宇野康平
 

先っぽからもれていく大切な溶き

手をつないだ最後。

大声で、名を呼ぶ。

指と指の間の夢を覚えている。

一回り、墓参り、誕生と加齢と。



何故、君と泣いているの。

何故、君と似ているの。
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