しろうからKへの公開書簡 #04/しろう
かと尋ねられればそうだ書き忘れていたが僕は朝昼晩と三々九度蒟蒻ゼリーを食べているのだった、鉄板の上で加熱された紋甲イカのように胸を反り返らせてこう答えるとしよう。我が種の進化のためである、と。そう、遠からぬ未来に来たるべき食糧危機に満を持して備えるために、グルコマンナンを胃腸内でグルコースとマンノースとに分解する消化酵素を生成する能力を会得しておこうというわけだ。ああちなみに僕は獲得形質は遺伝する(可能性もある)と思っているんだ。僕が思っているからそうであるわけで、これは三十世代くらい蒟蒻ゼリーを三々九度食べ続けていけばもう確実なんだ。たとえば日本の猫はほぼ例外なく魚が好きなんだけれどこれって獲得
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