愉快な午後/ただのみきや
 

「おたまで掬うのは誰のアイデアですか? 」
そう聞いたなら
あの先生 戸惑いながらもすまし顔で
「いいえ たまたまです」
なんて言いそうで仕方ないから

ああ愉快な午後だ
うららかな陽射しを躍らせながら
わたしもゆるゆる流れて往こう
静かに
奔放に
すり抜ける
いのちと重なりながら



           《愉快な午後:2015年4月28日》






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