恋文/竹森
 
になるようで
しばしのあいだ我を忘れて見つめ合ったあと
気まずくなって目を逸らしたけど
それからもチラチラと視線を送りあって
ローソンを出てからも
振り向き合ったりしていた

あなたは大学生である今の僕を知らないけれど
僕があの子を通して中学生のときのあなたを初めて知ったように
あなたも誰かを通して大学生になった僕をどこかで知っているのかな
もう少しで声を掛けそうになってしまって
結局かけなかったのは
あの頃の二人の関係を再現しているようだったよ

同い年のあなたを愛しているけれど
年下のあなたも悪くない
もちろん年上のあなたも悪くない
直交座標の縦軸
それを僕
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