まなざし/中村葵
 
ふとした瞬間に既視感
溺れるような甘い苦しみ
前にも同じ思いをどこかで

どうしようもなくあたたかく
溢れてくる光の粒と
かなしいという言葉そのままに
揺れる水面と滴る雫

あなたの瞳に僕が映り
僕が僕を見つめ
この場所に今、僕がいる

ずいぶん前の記憶の誰か
君もそんな顔をしないで

あなたの表情は優しいけれど
映る僕の顔も穏やかだけれど
永久に交わらない愛しさを
眼差しが告げている

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