「自称詩」過ち/花形新次
 
大丈夫だと思った
普段通りだった

今なら飛び立てる
エンジンに点火した

手応えがあった
あってはならない
手応えがあった

妻の姿を探した
どこにもいなかった

バスルームに駆け込んで
すべてを洗い流した

過ちがまたひとつ
流れていった
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