ハルノコサメ(とよよんさんとの連詩有り)/こひもともひこ
 

いろんなところに流れていくんだ。下水を通り川に合流し海に出るものもいる。
でも、ハナビラはだんだんと小さくなっていき、コサメたちは自分がなくなっていくんだ。

――それは悲しいわね。
でも、春になればまたあえる。

――同じハナビラとコサメが?
同じではないだろうね。
でも、つながりはあるんだよ。

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  σ/


今朝はコサメの降る中を子供たちが血だらけになりながら遊んでいたわ。
「平気なのかい?」って訊いたら、「平気さ」だって。

{引用=コサメの群れに混じってタケノコめがけて鍬を振るったら、コサメとタケノコ数匹に返し刃が当たったようで紅い飛沫
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