レモンソーダ/花形新次
 
白いうなじに
光を多く含んだ
雨が一滴流れていく

きっとレモンソーダの味が
するだろう

誰かが確かめるには
早すぎる
純粋な輝き

バスを待つ少女は
バス以外の何かを待っている
期待も不安も
ごちゃ混ぜにして
それが、10代の特権かのように

待っている

きみに許されたこと
きみを美しくみせる理由

雨粒の一滴
その爽やかさを
知るべき人を待っていても
今は来ない

そして
次の雨の日
雨はあの日とは違う
降り方をして
きみの濡れ方も
変わってしまうんだ




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