石膏/
草野春心
−−フレデリック・ショパン「夜想曲第十番」に
石膏の雨は
落ちてきて 割れた
さっき みじかい嵐は
苔いろの器を引っ掻いていた
渦のような部屋の 何処ででも構わない
わたしはあなたにお別れを言わなければ
お別れを言わなければ あなたに わたしたちは
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