ついさっき猫/はるな
 

ついさっき猫は
まんぼうと腕を組んでそこを曲がっていったよ

わたしはそれまで
とても孤独だったのだ
ひとりで はだしで ふるえて
ひたひたと沈みゆく一日を感じながら
なすすべもなく 途方にくれて

誰を想えばよいのかわからなかっただけで
さびしくはなかったけど


戻る   Point(5)