なぜ生活を詩にするのか/葉leaf
ているのである。だから、自由と制約との対立といっても、詩人の内部で完結してしまっていて、そこに外部への冒険に満ちたアプローチが見いだせないのだ。
それに対して、人生や生活を題材にする場合、自由を制約するのはあくまで尽きせぬ無限としての外部である。詩人は常に自らにとって他者である外部との検証を経なければ詩を書くことができない。詩を書く際の自由と制約との緊張は、常に神経質に外部へと気を配ることによっていっそう先鋭化され、しかも外部とは尽きせぬ無限なのであるから、外部による制約はどこまでも厳しく、それゆえそれを乗り越えていく自由もまた工夫に満ちたものとなるのである。
詩は自由であるが、それは留保
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