軌跡の後。/梓ゆい
 
奇跡が起こる瞬間を描いて

苦しい毎日を過ごしていたのに

一番の奇跡は

母と娘たちが引き起こしていた。

数年と言われていた父の寿命は

2倍の10年目を数えた後

一つの節目を迎えて

雪が溶け出すのを待ちながら

たった一人で何処かへと行った・・・・。

(空には北斗七星が輝いて、父の帰りを待つ娘を見つめている。)

付いて行きたいと願う。

「世界はみんな、真っ暗闇。」だと

言い出す前に・・・・。

昼食べたもの。

おかゆ茶碗半分・ヨーグルト一個

「ずっと咳き込んでいたよ・・・・。」

母と娘のメールは

三通のや
[次のページ]
戻る   Point(3)