チョコチップクッキーは大切なお友達に/とよよん
 

くまさんは振り向いて。

(ちょっとおめめがうるんでいたかもな。)

とれました、
鼻が。

ミカに向かって飛んできて当たりました。

「イテテっ」

いい匂いの青いギンガムチェックのバスケット
紅茶の入った赤いギンガムチェックの水筒

組み合わせに満足しながらミカは、
木の穴からはい出ました。
クッキーがこぼれないように、
バスケットにとても注意しました。

おおいぬのふぐりのじゅうたんの
虹が丘
ミカは小さな丸い物体と
ティータイム。

もちろんお茶菓子は、さっきのチョコチップクッキーだよ。

「ちいちゃん、このクッキーは、
 明日、かんなちゃんにあげるけれど、
 ちいちゃんと私は、今日、それも一緒に、
 食べているんだよ。」

ミカが春風と一緒にハミングすると、
ちいちゃんはきらきらと笑いました。


(メビウスリング勉強会「10歳以下の子どもむけの詩小説」2015.3.20 初出のものを一部改稿)
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