彼岸/秀の秋
 
生は石に刻まれた法名表の1〜2行となって終わる。
  それがどのような人であったか、家族を含め少数の人しか知らない
  そして忘れられ、また何年か何十年かおきに骨壺が増えるか崩壊していく。
  
  人生は生きる価値があるのだろうか
  ただ生き物として命をつなぐより他に。
  その不安ゆえ人は生きるためすがる何かを必要とする
  こうした墓も神も仏もその何かでありすべて虚だ
  ただ虚は実より豊かで実を包摂する。

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