ほんとうに必要なものとは/吉岡ペペロ
 
ひとがいる、社会が形成されている、ことは素晴らしいことだ

なのに腑に落ちてこないのは日本の財政が厳しすぎるからだろうか

だれかの懐に税金がたっぷり飲み込まれてゆくイメージのせいだろうか

津波の脅威が防潮堤をつくらせる

エネルギーの枯渇問題が原子力発電所をつくらせた

そもそもほんとうに必要なものとはなんなのだろうか


防潮堤や海抜のかさ上げ工事を思い浮かべて冷たくなってゆく気持ちを抑えられなかった

防潮堤は二段構えにする

防潮堤と防潮堤のあいだに松原を復活させる

居住区を高台につくる

もともと2万しか住んでるひとがいなかった場所に何千億も使ってどうするのだろう

これはひとのこころの光の部分から発した政策なのだろうか

それでもだれかの懐には税金がたっぷり飲み込まれてゆくのだ










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