失われた醤油を求めて ? たもつさんの詩の印象 1 ?/佐々宝砂
以前やませば(山田せばすちゃんのこと)とメッセで話していて、たもつさんの詩とやませばの詩の違いは、たもつさんのほうがマジメそーに見えることだと私は言ったが、よく考えればちょっと違うな。やませばの詩には「愛人」ごくまれに「妻」が登場するが、たもつさんの詩には「妻」ばっかりが登場するのだ。「妻」を大事にしてるいい夫という感じがするじゃないの。そこんとこがやませばとは違うのよ。なんてことはさておいて。
たもつさんの詩で最初に目についたのは、「醤油」という詩だった。いちど読んで「おっ」と思った。なんかひっかかった。「ある日、この世から醤油がなくなってしまった」というフレーズは、寺山修司の「ある日、こ
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