BUMP OF CHICKEN/葉leaf
 
僕は深さなど分からない水たまりの底にいる。君は人工衛星としてはるか遠く宇宙へ、僕のもくろみを機械の残酷さで傷つけていく。指と指が触れあえた遥かな昔から、僕から君へと涙の上澄みが距離を優しさに換え続けている。君と出会えたのは本当のことだったのだろうか、それとも君は僕が生み出した鏡の中の住人なのだろうか。人間という仕事は沈黙する仕事であり、追いかけ続ける仕事であり、忘れないでおく仕事である。知識と勇気と地図をリュックに詰め込みながらも、去っていく君に黙って手を振る仕事である。僕と君とが私とあなたになっても、かけがえのない宝物がただのゴミになっても、弱い自分を置いたままずっと先に進んでも、僕は決して変わ
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