年末年始。/
梓ゆい
父の声を聞きながら
新宿駅9番ホームへの階段を駆け上がる。
「早く帰っておいで。」
という会話を終えて、今年最後の電話は切れた。
(山梨行きの特急切符。)
お金と時間を計りにかけて、語らいの一言を思えば
ためらいも無くみどりの窓口へと足は向かってゆく。
お土産袋を抱え
家族の待つ、清里高原の入り口を目指して。
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