雲/
番田
あまりもう
友達と呼べる人はいなかった
私はひとり
同世代の家族連れと すれ違う
無印良品には
いつもと変わらない商品
来るべきではなかったと思わされる
いつものアーケードの人混み
カルディで 無料の
コーヒーをすする おじさんはすでにひとり
邪魔者扱いだった
私にも払うお金はなかったのだが
気づけば日が 延びてきた
微笑みを失った者にとっては もう 今は
楽しくはなくなった 季節が また
巡ってくる
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