山登り/南川きま
 
行ったこともない道を

どんどん進む

時空を超えたんじゃなかろうか

一人きりのワクワクと不安が
混じった感覚の

楽しさったらない

世界を相手に
かくれんぼしているくらい

誰も知らない

この世に一人になっているかもしれないくらい

山と私の音しか聞こえない

どこかからわく興奮は
奥の中からくるわけで

たった一人で味わい続ける

戻る   Point(3)