タイムスリップ/
uminoumi
風を切って歩く彼女は海沿いの歩道で
潮風に吹かれて軽く咳き込んだ
夕暮れと工場の煙 涙目になって
あの日とあの日の出来事を思い出してる
国道走る彼はつめたい空気に慣れ始め
耳を切るような寒さを噛み締めてる
いつかの後ろの席にいたワンピース
「またね」と言ったまま二度と戻らない
そろそろ夜風
街明かり無駄に華やいで
熱にうなされるみたいな
あのときの輝き
タイムスリップした秋のゆうべ
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