6ジグソーみそ汁/吉岡ペペロ
 
ぼくは祖父ちゃんによく似ているらしい。

子供のころよくそう言われた。

祖父ちゃんは島で暮らしていた。

釣りとかカブトムシ狩りとか教えてもらった。

祖父ちゃんは昼間釣りをしていて溺れてなくなった。

ぼくは海を見ていると祖父ちゃんを感じる。

祖父ちゃんとつながっていることで柔らかくなれるような気がした。

フロントガラスから天気のいろを映した海面が見える。

バイトは昼から夜までにしていた。

前の前の会社を辞めたとき昼夜逆転のバイトをして体調を崩したことがあるからだ。

前の前の会社は妻に言われて辞めた。

夜遅く帰るぼくに妻は厳しかった。

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