流動体 【詩人サークル群青 二月のお題 「岐」への提出作品】/
そらの珊瑚
心を傾けたくて
首をかしげてみたりする
垂直を保っていた中身が
静かにあなたの方へ移動して
夜になれば
いっそう傾けたおして
すみずみまでもが水平になる
殻という
分岐を越えることはない
あなたとは
永遠に
まざりあうことはないし
すくいあうこともないけれど
重力にゆだねて
形を変えて
朝になれば
人はいつも新しい
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