手のひら。/梓ゆい
カランカラン・・・・。と、骨が笑う。
カランカラン・・・・。と、骨が笑う。
「それは父がよこした、私への返事。」
問いかけても
話しかけても
手のひらに置いた骨を握り締めても
寂しさをこらえることが出来ずにいる。
「お父さん。お父さん。お父さんの居ない畳部屋は、すぐに埃がたまります。」
癒しという慰めは、存在しない。
ふっと思い出す寂しさや悲しさと共存して
この先も生きてゆかねばならない。
「お父さん。お父さん。」
カラン。カラン。と手のひらで
今も父が笑っている。
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