僕らはいない/最都 優
 
うのに遅すぎた
続ければどうなるか
その時に歯車を
早めに止められていれば

穴に埋もれたどす黒い模様
染み付いてそのままにした

「それは本当に強い訳じゃない」

何かが恐いから牙を向いた
欺く事が自分でいれた

そんな事が蝕むだけだって
思えられず続けていた
リカバリーは出来ない
ブレーキもきかないぐらい
棘が絡み付いて

悩んで悩んで
愛をなぞりかいて
捨てた数のぶん
暗がりが増えて

真っ暗闇だった
僕が誰か解らなかった

大勢の中から手を掴んだ
それだけの
道だった

嘘しか言わない
戯れ事に
何度も何度も背を向けた

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