回想10年/葉leaf
執拗に言語と格闘しているかで勝負するものだと思っていた。
だが、5年前くらいからだろうか、私は人生も詩になりうるということになんとなく気づき、人生を積極的に詩作に反映させるようになる。これは、私がマクロ的な視点を獲得したこととも関係している。物語や劇が詩に入ってくることにもはや何の違和もなかった。そして、地に足のついた詩篇を書きたいと思うようになった。私は前衛すなわち否定を克服したのである。それは私の成熟であると言ってもいいかもしれない。否定によって詩を書くのではなく、肯定によって詩を書くということ。ありのままの人生の豊かさを肯定し、それをそのままどこまでも追求していくということ。人生がこれだ
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