回想10年/葉leaf
 
詩手帖に投稿を始めたのがちょうど10年前である。
 当時、私は全てに飢えていた。社会から受けた傷がまだ生々しく血を流していて、社会に対する漠然とした憎悪を抱きながら、何もかも満たされなかった。私は実存的な危機のようなものに直面していて、どうしていいか分からなかった。ただ衝動だけが空回りし、衝動がうまく行き場所を見出すことができなかった。
 そんなとき、そういう孤独に痛みを抱えている人間としての私が詩に走ったのもそんなに不自然なことではあるまい。私は刺激が欲しかった。そして満たされたかった。さらに、叫びたかった。この三つとも満たしてくれるものが詩だった。私は危機にさらされ叫びたてる媒体として詩を
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