春別歌/あおい
 
きょう だとか
その意味すらなくなるしゅんかんに
生きていたいけれど

とうめいで せんさいで
かなりの痛みと静寂と
こわされたばかりの それだけを持って

それでもあのひとは 首をふるだけ
にぎった手には ほんとは 
なにもないんだよ

わたしは悲しく 笑うことしかできない

いつもの大声で
お別れを言うことしか 
できないんだ

さよなら
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