お日様の詩/たちばな まこと
 
もを産んでくれた人
あなたの
つよさ、よわさ、癖、ほかにもたくさん
撫でたりこねたりあたためたりしながら
絶え間なく受け止めてくれたのでしょう
比べるものでもないけれど
悲しいとも苦しいとも怖いとも言い切れないその気持ちは
知っているからとても痛い

空が泣いている
雨水にはまだ届かず
今日はみぞれ
お日様が泣いている
花びらが舞い散る
泣かないでお日様
お日様の歌う歌を聴きたい
お日様がこぼす笑い声を聞きたい
お日様にまつわる物語を読みたい
お日様の詩
お日様の詩





戻る   Point(12)