お日様の詩/たちばな まこと
 
あなたは笑っているのか
どこにいてもわかるお日様の声

私たちの心臓は揺れていて
駆けつけたい気持ちではちきれそう
あなたの詩は泣いていて
文字をなぞれば指が濡れ
ゆき場の無い塩水が光っている

蝋梅のこみちであなたを思う
高らかにひろがるお日様の声
みんなで美味しい夕餉をかこったり
楽しいお酒を呑んだり
言霊を交わしたり
愛しい時間を思い出す
お日様のような夏の花のような
あなたの笑い声

私は
歳の割には失ったり得たりしたものが多いのかもしれない
だけど 比べものにならない
長いときを共に寄り添って
あなたと世界をつくってくれた人
あなたの子どもを
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