○○であれ/秋也
写実と抽象
溢れてくる
水のように
時に
ドロリと油のように
とめどない
そう思いたい
いくら湧いても
無価値であることがルールだから
銃や世論や爆弾
情勢や圧力で
制圧され奪われることはない
自分だけのものだから
注げばいい
口に含めばいい
撒き散らせばいい
浴びればいい
溜めて浸かればいい
強烈に
瞬間の二度とがないように
あなたは決して
許してはいけない
湧き出たものをすくいとらない自身を
絶対に許してはならない
あなたが管に繋がれ
愛しい者たちに看取られるまで
書き止め描き止め抱きしめ続けなければならない
想像を妄想を日常を異常を
現実の中で愛し続けるナルシストなのだから
夢のなかでも泉からの恩恵を探し続けろ
断片を熊のぬいぐるみ代わりに抱け
しゃべりかけろ
呟け
笑え
自分に笑い興奮し続けろ
そのままで最高なのだから
俺よ変態であれと
チョコレート味の夕焼けに誓う
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