思い出/草野春心
 


  赤銅色の振り子の
  陰にかくれ 笹船をほどいた
  幼い女児の はにかんだかなしみ
  そのときも わたしはうずくまっていた
  わたしは なにかをかぞえていた
  夕焼けのうしろにかくれ
  ふくらんでいく 青白い思い出



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