道/金子茶琳
歩き始めたのは いつだったろう
曲がり角 いくつこえただろう
何気なく 左に 曲がってしまって
迷い犬よりも 途方に暮れてた
別れ道で あることさえ
気がつかず 通り過ぎてた
いくつもの 街角さえ
今は僕に 微笑みかけてる
道にたたずむ 少年たち
道にたたずむ 少女たち
全ての小さなことさえ
輝き始めてる
君が その瞳で 僕の 暗い 道を
照らし始めてから
ボクサーにもなれたかもね
牧師でもよかったかもね
何もかも 中途半端な
今の 僕なんか 好きじゃないけど
あの時 あの場所で もしも
強い意志で まっすぐ 進んでたら
今の僕は 決して
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