流星群/
ホロウ・シカエルボク
だろうか?
いつものようにそんな疑問を口にしようとして
あわてて口をむすんでいたんだ、ぼくはあのとき
星なんて見えなかった、そんなものよりもっとずっとたくさんの悲しみが
ぼくのこころには降りそそいでいたのだから
あの日とおなじ流星群が
今夜、ぼくの窓辺にやってきて
深海みたいな空をぐちゃぐちゃに濡らす
まるで引っ掻いた硝子みたいで
ぼくは
自分のこころが割れないように身じろぎもしない
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