流星群/ホロウ・シカエルボク
 
だろうか?
いつものようにそんな疑問を口にしようとして
あわてて口をむすんでいたんだ、ぼくはあのとき


星なんて見えなかった、そんなものよりもっとずっとたくさんの悲しみが
ぼくのこころには降りそそいでいたのだから




あの日とおなじ流星群が
今夜、ぼくの窓辺にやってきて
深海みたいな空をぐちゃぐちゃに濡らす
まるで引っ掻いた硝子みたいで
ぼくは


自分のこころが割れないように身じろぎもしない






戻る   Point(7)