ラピスラズリを砕いてみたい/ユッカ
わたくしという ひとつの石のなかを
いくつもの 星や雲が
とおりすぎていきますので
それを毎朝 ながめているだけで
胸がいっぱいになってしまうんです
ラピスラズリを砕いてみても
あの空のような春は手にはいらないけれど
ラピスラズリを砕いたら
わたしにも空が描けるかな
つめたい風の入らないところで
いつも外ばかりながめているから
綺麗なところはよく見える
わたしのため息は
いつも白すぎるので
指紋がついた数だけ
丁寧にぬぐわれ
粗末な箱にしまわれたまま
一度も風にふれることのない
ラピスラズリを砕いてみたい
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