バス停の青年/小川 葉
 

仕事帰り、新国道のバス停で、暴風雪の中、帰りのバスを待つ。

待っても待っても来ないバスを、暴風雪に耐えながら待つ。

どこから来たのだろう、バス停に、はたちくらいの若者ひとり、やって来て、私に尋ねる。

「37分のバス、行っちゃいました?」

「33分のバスもまだ来てないよ」

私は冷静に答える。

そんな私に、若者は、やたら親しく話しかけてくる。

「駅前まで乗るんですか?」

「いや、すぐそこ。いとくのあたりで降りるよ。歩いてもいいんだけれどね、天候がこの通りだから」

「電車は動いてますかね?タクシーで、駅前まで、二千円で行けますかね?」

「電車は
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