漆色の如月に/
信天翁
瓦斯ヒーターのファンが
しばしの平安を息づくなか
真冬日が その真っ只中で
卒寿にたどりついた
独り暮しのまどろみを誘う
前半生で水にながした
走り書きのいとおしさょ
後半生で油にとけた
落書きのたわいなさょ
そして・・・・そして
終着駅で宙に消えるであろう
有機物のミステリーょ
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